一戸建てリフォームとリフォーム中の暮らし方

注文住宅を新築した場合であっても、何年もすればやがて老朽化したり、設備が古くなったりすることがあります。また、当初は夫婦だけの世帯であったものの、その後に子供を出産して大きくなったために子供部屋を追加したいといった、ライフサイクル上の変化がおとずれることもあります。こうした場合、また要求に応じた注文住宅を新築するということも不可能ではありませんが、予算や手間を考えると、やはりもとの住宅をリフォームして、現状に合うようにするのがもっとも効率的であるといえます。特に、一戸建て住宅の場合であれば、マンションのような集合住宅とは違って、管理規約などを気にせずに、持ち主が自由に室内外の改変をすることができますので、そのような意味でも望ましいといえるでしょう。
一戸建て住宅のリフォームとはいっても、その規模や対象にはさまざまなものがありますので、リフォーム会社とよく相談をしてみるのがよいといえます。また、注文住宅を新築した際の施工業者が、こうしたリフォームについても請け負っている場合がありますので、建物の構造を熟知した施工業者に再度お願いするというのもよいかもしれません。
リフォームの内容としては、システムキッチンやユニットバスといった水回りの入れ替えだけという、部分的で小規模なリフォームもあれば、一部の内壁をはがして間取りを新しくするような、やや規模の大きなリフォームもあります。さらに、建物の増築をともなったり、設備や内壁をすべて取り払って柱だけの状態にするスケルトンリフォームのような、かなり大規模なリフォームも存在しています。こうしたリフォームというのは、小規模なものであれば、それほど施工期間が長期化することはありませんが、大規模なものになると、作業員やトラックの出入りが頻繁になりますし、作業の都合から室内でそのまま暮らすことができなくなるのが通例です。
リフォーム中の暮らし方ですが、貸家や貸しアパート、マンションに一時的に引っ越しをして、施工期間が終わるまで滞在をするというのが一般的といえます。この場合、最近ではあらかじめ家具一式が室内にそろっていて、しかも短期的な需要を想定して、敷金、礼金なして毎月の利用料金だけで入居できるようなウィークリーマンションタイプの物件も多くなってきていますので、こうしたものを利用するのも一案です。また、敷地が十分に広い場合には、プレハブ住宅を建てて、一時的に仮住まいをするということも考えられます。この場合、一般の住宅にくらべると断熱性能はよくありませんので、真夏や真冬のように、寒暖の差が極端な時期には適さないことがあります。